青空が恋しい梅雨の季節、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
雨が降るか降らないか、天気予報とにらめっこする毎日はちょっとしたスリルがありますが、私はそんな湿気にも負けず、千葉県柏市にあるあけぼの山農業公園へ行ってきました。
目的は、この時期ならではの「季節のバトンタッチ」をカメラに収めることです。
ここは入場料も駐車場も無料という、お財布にも心にも大変優しい広々とした公園で、風車や日本庭園、果樹園、BBQ場まで揃っています。
今回は、梅雨の柔らかな光と湿った空気を五感で感じながら、のんびりと散策を楽しんできました。

まず足を運んだのは、果樹園の横にある蓮池です。
池のほとりでは、みずみずしい紫陽花が美しく咲いて私を迎えてくれました。
そして水面に目を凝らすと、蓮の蕾がふっくらと膨らんでいるのを発見しました。
まるで「次は私たちの番ですよ」と出番を待っているかのようで、自然の確かな営みに胸が躍ります。

こちらのスイレン・ハス池では、青菱紅蓮、王子蓮、酔妃蓮といったなんとも優雅な名前の品種たちのつぼみが確認できました。
見頃を迎えるのはこれからになりそうです。
ここで一つ、論理的な先回りアドバイスを。ハスの開花は早朝から午前中が中心で、午後には閉じてしまいます。
つまり、美しい開花シーンを狙うなら朝イチの訪問がベストです。
「早起きは三文の徳」と言いますが、カメラ好きにとってはそれ以上の価値がありますね。

公園のシンボルでもある風車の前へ移動すると、広大な花畑ではひまわりたちがすくすくと育っていました。
まだ私の背丈よりもずっと低いですが、青空に向かってエネルギーを蓄えている姿が健気です。
例年、夏休みに入ったころに見頃を迎えるそうなので、いまから夏の本番が待ち遠しくなります。

さて、梅雨の主役といえばやはり紫陽花ですよね。
園内では、白百合の滝付近やひょうたん池の後ろの園路沿いを中心に、約500株の様々な品種が植えられています。
人気の「墨田の花火」や「ダンスパーティー」など、名前を聞くだけでワクワクするような紫陽花たちが並んでいます。
本来なら梅雨の柔らかな光の中でしっとりと咲く姿が美しいのですが、私が行ったタイミングではすでに花数が少なめになっていました。
まさに今シーズン見納めの時期といった風情です。
少し寂しげな姿もまた、情緒があって美しいものです。

それでも諦めずに歩いていると、加工実習館の近くで「お多福紫陽花(オタフクアジサイ)」が綺麗に見頃を迎えているのを見つけました。
くるんと丸まった花びらがポップコーンのようでもあり、お多福の名の通り、見ているだけでこちらまで笑顔になってしまうような愛らしさがあります。

さらに、売店横の梅園でもひっそりと紫陽花が咲いていました。
緑に囲まれた静かな空間で見る紫陽花は、また少し違った落ち着いた表情を見せてくれます。

続いて、少し意外なエリアへ。
バラといえば5月がメインの見頃で、本館前花壇のガゼボやローズアーチで華やかに咲き誇っていたはずです。
やはり6月中旬ともなると、徐々に花が終わり、全体的に枯れ気味になっていました。
しかし、ここからが梅雨のカメラ散歩の醍醐味です。
残っていた僅かな花に近づくと、驚くほど濃厚で良い香りが漂ってきました。
梅雨の湿った重たい空気は、実は香りをぎゅっと閉じ込めて引き立たせる効果があるのかもしれません。
五感を刺激するバラの魅力に、思わず深く息を吸い込んで癒されてしまいました。

売店の裏手にあるプラザ広場に回ってみると、そこには色とりどりの鉢植えの花たちが元気いっぱいに咲き並んでいました。
地植えの景色とはまた一味違う、ぎゅっと凝縮された鮮やかさが、どんよりしがちな梅雨の気分をパッと明るくしてくれます。

そして、今回の散策で最大の驚きがこちら。
ミモザの木に実がなっているのを見つけました。
春にあのフワフワとした黄色い花を咲かせるミモザですが、まさかこんな豆知識のような実をつけるとは。
実は私、これを見るのが初めてでして、植物の知らない一面に出会えた感動でしばらく木を見上げてしまいました。

最後は、売店前のふるさと広場へ。
そこでは南国を思わせる鮮やかな赤が目を引く、アメリカデイゴの花が咲いていました。
梅雨のしっとりとした日本的な景色の中で、この情熱的な赤のコントラストはとても新鮮です。
今回は梅雨の雨の合間を狙って訪れましたが、静かで落ち着いた空気の中、花の移ろいをじっくりと観察することができて大満足の1日でした。
紫陽花の終わり、バラの余韻、蓮の始まり、そして広場を彩る鉢植えの鮮やかさ。
これらが絶妙に重なり合うのは、まさにこの時期にしか出会えない贅沢な風景です。
改めて感じたのは、花を追いかける楽しさは「満開」の時だけではないということ。
終わっていく花の儚さと、これから咲き誇ろうとする命のエネルギーが同居する空間は、ファインダーを覗いていて飽きることがありません。
次は蓮がパッと花開く満開の早朝か、あるいは一面が黄色く染まる夏のヒマワリの時期を狙って、カメラを相棒に再訪したいと思います。
皆さまも柏市方面へお出かけの際は、ぜひあけぼの山農業公園に足を運んで、季節の呼吸を感じてみてください。
訪問前には、公式サイトやInstagramで最新の開花状況をチェックしていくのがスマートでおすすめですよ。


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