いこいのバラ園の春バラは見頃でした2026

今日は雲ひとつない青空が広がり、まさに最高のお出かけ日和でした。
こんな日に家に引きこもっているのは、カメラへの冒涜というものです。

というわけで、カメラを引っ提げて向かったのは、千葉県市川市福栄にある「いこいの広場バラ園」(南行徳江戸川水再生センター内)。
以前から気になっていたのですが、春の陽気に背中を押されるようにして、ついに足を運ぶことにいたしました。

それにしても、これだけ見事なバラ園が「無料」で開放されているなんて、にわかには信じがたい贅沢ですよね。

実はこの場所、江戸川第二終末処理場の敷地内にあります。
下水処理施設の上部空間を有効活用して作られた広場なのだそうで、バラ園のほかにもスポーツ施設やのんびり歩ける散策路が整備されています。

コンクリートの施設の上に、まさかこんな緑豊かなオアシスが隠されているとは、人間万事塞翁が馬、いや、ちょっと使い方が違いますね。
とにかく、意外すぎる場所に素敵なスポットが存在することに、最初から驚かされました。

園内に一歩足を踏み入れた瞬間、甘く濃厚なバラの香りに、全身が優しく包み込まれました。
聴覚が静まり返り、嗅覚と視覚が一気に覚醒していくような、なんとも心地よい感覚です。

驚くべきは、その圧倒的なスケールです。園内には約550種、1,700株ものバラがこれでもかと植えられています。
天高く伸びるつるバラ、可憐な低木、そして地面を埋め尽くすように密集して咲くタイプなど、さまざまなスタイルで私たちを迎えてくれます。

一般的な、きれいに整列された幾何学的なバラ園とは異なり、人工的な冷たさがなく、まるで秘密のバラの森に迷い込んでしまったかのような、不思議な高揚感を覚えました。

訪れたタイミングは、まさにドンピシャ。
ちょうど見頃のピークを迎えており、色とりどりの花たちが、自らの生命力を誇示するかのように満開の花弁を広げていました。

燃えるような赤、可憐なピンク、純真な白、鮮やかな黄、そして自然の悪戯としか思えない見事なグラデーション……。
右を向いても左を向いても絶景しかないので、私の愛機を構える手は完全にストップ細胞を失い、シャッターを切り続けてしまいました。
おかげでカメラのバッテリーの減りが早くて冷や汗ものです。

特に、平たい花びらを太陽に向けて大きく広げるつるバラのエリアは、写真好きにとって最高の聖域でした。
主役となる手前のバラにピントを合わせ、背景にボケ味として他の色彩豊かなバラたちを滑り込ませる。
そんな構図の引き出しが、いくらでも試せる素晴らしい撮影スポットです。

また、親切なことに各バラにはしっかりと銘板が添えられています。
品種名やその特徴がひと目でわかるため、「君の名前はそういうのか」と、心の中で会話をしながら歩き進めることができます。

ベルベットのドレスを思わせるような、重厚で深みのある花びらを持つ品種に出会ったかと思えば、お隣には珍しい斑入りの模様を持つ、ちょっとやんちゃな印象のバラが並んでいたりします。
あまりにも個性豊かな面々なので、一つ一つじっくりと見比べて歩くだけで、時間が瞬く間に溶けていきました。

これほどまでに美しく、健康的な状態が保たれているのは、日頃から愛情を込めて手入れをされているボランティアの方々のおかげに他なりません。
頭が下がる思いです。この場を借りて、心からの感謝を。おかげさまで、私たちは最高のご馳走(視覚的な意味で)を堪能できております。

この園内を観察していて、少し面白いことに気がつきました。
ここは、一つの大きなテーマに沿って完璧に統率された、いわゆる「ひとつの完成された庭園」という雰囲気ではありません。
どこか独立していて、一見するとそれぞれのエリアが「バラバラ」に配置されているようにも感じられます。

しかし、写真を撮る人間として言わせていただくと、これこそが最高に楽しいのです。

最初から完成された絵を切り取るのではなく、その一見バラバラに見える空間の中から、自分だけの被写体(主題)を見つけ出し、背景の色彩(副題)とパズルのようにつなぎ合わせていく。
全体を無理に一つにまとめるのではなく、ボランティアの方々が、ひとつひとつのバラの個性を最大限に引き出そうと育てられた結果が、この形なのだと私は勝手に解釈しました。
だからこそ、どの花もこれほど誇らしげに咲いているのでしょうね。

春バラの見頃は5月中旬頃がピークのようで、そろそろ初夏の装いへと移り変わっていきます。
ですが、嬉しいことに、こちらのバラ園は秋にも再び美しい花を咲かせてくれるそうです。
春の爆発的な華やかさとはまた違う、少し落ち着いた表情を見せてくれるであろう「秋バラ」のシーズンにも、ぜひ再びカメラを抱えて突撃しようと、今から心に決めています。

都会の喧騒から少しだけ離れた場所にありますが、アクセスも決して悪くありません。
バラが好きな方はもちろん、日々の生活にちょっとした色彩と香りの潤いを与えたい方には、自信を持っておすすめできるスポットです。

カメラ片手にゆっくりと時間を忘れて散策してみてはいかがでしょうか。
ただし、これからの季節は日差しがかなり強くなりますので、帽子や水分補給などの熱中症対策だけは、くれぐれも万全に整えてお出かけくださいね。

次のお出かけではどんな景色に出会えるでしょうか。
皆さんも、どうぞ素敵なバラのシーズンをお過ごしください。
(了)

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