茨城県利根町にある利根親水公園を訪れました。
ここは、知る人ぞ知る“古代蓮の楽園”。
数千年の時を超えて咲く大賀蓮(おおがはす)をはじめ、初夏の水辺を彩る花々が見事です。
すでに花の時期は過ぎていましたが、水郷潮来あやめ園の佇まいからは、かつて咲き誇っていた花菖蒲の面影が感じられました。
ちょうど見頃を迎えていたのは、東側エリアの蓮池。
園内を歩くと、大きく広がる鮮やかなピンクの花びらが視界いっぱいに広がり、まるで別世界に迷い込んだかのような感覚になります。
大きな花びらと鮮やかなピンク色がとても印象的で、カメラを手にした人々が集い、花との一期一会を楽しんでいる様子が印象的でした。
水面には可憐な睡蓮の花も浮かび、風にそよぐ葉音とともに、時間がゆっくりと流れていきます。
西側の蓮池ではピークを過ぎていたものの、まだ多くの花が咲き誇り、その生命力に感動。
空はあいにくの曇り空。
しかしそのおかげで、日差しの暑さが和らぎ、ひんやりとした風に包まれた蓮池は、晴天とはまた違う“しっとり美”を魅せてくれました。
まるで墨絵のような、静けさと気品に満ちた風景——これもまた、蓮の魅力のひとつです。
池の中では、ザリガニやオタマジャクシ、カメやカエルたちがひょっこり顔を出し、小さな命の営みを感じられます。花とともに生きる水辺の世界は、どこか懐かしく、心を解きほぐしてくれます。
ちなみに、蓮の花は午前中がいちばん美しい時間帯。
特に朝の柔らかな光の中で見る古代蓮は、格別の美しさ。
人の少ない時間帯に訪れれば、まるで花と自分だけの静かな対話の時間を過ごすことができます。
喧騒から離れたこの公園で、千年の時を超えて咲く蓮に癒される——そんな心洗われる体験が、ここにはあります。
早起きしてでも出かけたくなる、そんな朝のご褒美。ぜひ一度、訪れてみてください。

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