今朝は、蓮の花が見頃を迎えたという情報に背中を押され、水元公園へ撮影に出かけました。
前回と同様に松戸駅から徒歩でのんびりと向かいましたが、今回はもう一ヶ所、足立堀之内公園の大賀蓮も撮影したく、少し早起きしての出発です。
家を出たときは爽やかな朝の空気に包まれていたのに、江戸川の堤防に差しかかった頃にはすでに蒸し暑さが立ちこめ、体感は一気に真夏モード。
予報は曇りでしたが、思いのほか陽射しが強く、日傘を手に汗ばみながらの散策となりました。
アサザの池に立ち寄ってみましたが、訪れたのが8時前ということもあり、まだ開いていませんでした。
昨年は9時を過ぎても閉じたままで、なかなかタイミングが合いません。
今回も鮮やかなアサザの黄色い花を見ることはできず、少し寂しい思いでしたが、その分、次回への楽しみがひとつ増えた気がします。
水元公園を訪れたのは、昨年と同じ時期。
ただ昨年はすでに花のピークを過ぎていたのに対し、今年は開花がやや遅めだったため、まさに最高のタイミング。
広大な池一面に咲く大輪の蓮──そのピンクのグラデーションが水面に映り込み、まるで極楽浄土の絵巻物を目の当たりにしているかのような美しさ。カメラのファインダー越しに、息をのむ瞬間が何度もありました。
空は曇っているものの、肌にじんわりと赤外線を感じるような重たい空気。
風がまったくなく、湿気がこもっているせいか、じっとしていても汗が噴き出してきます。
まさに真夏の蒸し暑さといった体感でした。
蓮池の撮影は構図に変化をつけるのが難しく、腕の見せどころ。
最初に訪れた地点のちょうど反対側にも足を運びましたが、こちらはまさに「ザ・蓮池」といった趣。
広がる蓮の景色は美しいものの、特徴的な構図が見つけにくく、撮影には一工夫が必要なエリアです。
今回は「水辺のさと」側に咲く一輪を狙っていたのですが、ちょうどいい位置に咲いておらず、少し残念。
それでも十分に楽しめる花風景が、ここには広がっています。
ハス池周辺では、ひときわ目を引く「チョウトンボ」の姿も。
光を受けて青くきらめく翅(はね)がとても幻想的で、レンズを向ける人たちの姿があちこちに。
東京都の区部では準絶滅危惧種に指定されているそうで、まさに貴重な出会いです。
蓮の花の上をひらひらと舞うその様子は、静かな水辺の風景に詩情を添えてくれます。
鳥好きの方も多く訪れており、「スズメが蓮の中に入ってくれたら最高だね」と微笑み合う声も。
自然との出会いは一期一会。そんな楽しみ方も、この公園ならではかもしれません。
アサザの池には少し早すぎて入れませんでしたが、青い水元大橋を背景に、小合溜(こあいだめ)では白の睡蓮がひっそりと咲いていました。
静かな朝の空気、風のない水面に広がる花々──心がすっと整うような、贅沢な時間でした。
蓮の開花は一瞬。だからこそ、この時期の水元公園は特別です。
夏の朝、カメラを片手に静かな感動を味わってみませんか?
自然の恵みと都会の静寂が出会うこの場所で、きっとあなたも忘れられない夏のワンシーンに出会えるはずです。

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