皆さんは「夏の思い出の忘れ物」ってありますか?私は今回、それを回収しにつくばみらい市の「ふれあい花畑」まで行ってきました。
きっかけは今年の夏のこと。一面のひまわりを見に行った時、畑の片隅に、秋の主役であるコスモスの葉っぱが、ちょっと控えめな顔をして育っているのを見つけたんです。

「秋になったら絶対また来るぞ!」と心に誓ったものの、日々の忙しさにかまけているうちに、あっという間に時間は過ぎ…。
気づけばコスモスの見頃はもう終盤戦。「やばい、間に合わない!」と、慌てて早朝に滑り込みで駆けつけました。

天気予報は確か「晴れ」だったはずなんですよ。
青空とコスモスのコントラストを想像して、ウキウキで家を出た私。
しかし、現地に着いてみると、太陽の「た」の字も見えない、鉛色の空が広がっていました。
青空と太陽の光を期待していた私の心は、一気にドンヨリ。
まるで「私の残念な気持ち」がそのまま空に映っているかのようでした。
日の光を浴びられないコスモスたちも、なんだか少ししょんぼりしているように見えて、「お互い、今日は頑張ろうぜ」と心の中で語りかけたのは、私とコスモスだけの秘密です(笑)

さて、肝心の花の状態ですが、正直にお伝えしますと、満開のピークは過ぎていました。
枯れた花や茎が混じっているエリアも増えていて、「鑑賞には十分だけど、写真のベストショットを探すにはちょっと工夫がいるな」という印象でした。
でも、これがまた良いんです。「満開の華やかさ」というのは、目がくらむような豪華な美しさですが、終盤のコスモスはまるで、夏から秋へと季節を繋いできた役目を終えて、「お疲れ様」と言っているかのような優しさなんです。
つくばみらい市のサイトにも「試験的に育成した」と書かれていましたが、地元の方々の温かい想いがあって、この静かな秋の景色に出会えているんだな、と改めて感じました。

現地には、「ご自由に摘み取りください」という太っ腹な案内がありました。このサービス精神は本当に嬉しいですよね!ただし、ハサミや袋など、摘み取りに必要な道具は各自で用意する必要がありますので、行く際は忘れずに持参してください。

公式では「公共交通機関や徒歩での来訪を推奨」とされていますが、現地を見た私の肌感覚としては、車か、せめて自転車でないと、アクセスはかなり困難です。
駐車場は案内されていませんので、その点だけはご留意ください。
そして、最大の注意点です。花畑の敷地内には、排水用の溝(ミゾ)が結構な数、張り巡らされています。
私が訪れた早朝は、朝露もたっぷり。
不注意に踏み込んだ結果、私の靴は完全に「ぐしょぐしょ」になりました。
これは油断大敵ですよ!
長靴とまでは言いませんが、少なくとも防水性の高い靴を履くことを強くお勧めします。
私は朝から靴を濡らして、なんだか特別な思い出ができた、と前向きに解釈することにしました(笑)。
撮影の難易度について。
花弁を太陽の光で透かして撮る「逆光キラキラ写真」は、西側からの撮影が難しく、位置的に太陽を東に背負うのはちょっと難しい配置でした。
もし、ドラマチックな写真を狙うなら、西に傾く夕日を背景に、幻想的なシルエットやオレンジの光を狙うのがベストかもしれません。

今回、満開のピークを逃してしまいましたが、だからこそ感じられた、静かで控えめなコスモスの美しさがありました。靴が濡れるというハプニングまで含めて、この早朝の時間は、私にとって特別な秋の思い出として残りました。
そして、この「ふれあい花畑」は、春になると菜の花が咲くそうです。次は絶対に満開のタイミングを逃しません!菜の花の鮮やかな黄色と、もし可能なら澄み切った青空のコントラストをカメラに収めることを、今から楽しみにしています。
皆さんも、春になったらぜひこの場所をチェックして、私と同じように「季節の移ろいの優しさ」を感じてみてくださいね。


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