小貝川フラワーカナルの彼岸花は終盤戦2025

茨城県取手市にある小貝川フラワーカナルは、秋の訪れを知らせる彼岸花の名所として知られています。
今年も「絶対に見頃のピークを逃すまい!」という熱意を胸に、私もカメラを抱えて出かけてまいりました。

昨年の私ときたら、少し気が早すぎて、まだ「咲き始め」の彼岸花にご挨拶する羽目になったという苦い経験があります。

「よし、今年こそは完璧なタイミングで訪れて、あの燃えるような赤の絨毯をこの目に焼き付けるぞ!」と、まるでリベンジマッチに挑むスポーツ選手のような心境でした。

いつもは風を感じながら爽快に走るバイクでの訪問が多いのですが、今回は駐車場に車を停めて、徒歩でじっくりと散策することに。

FUYOUアリーナ藤代(藤代スポーツセンター)の駐車場をお借りして、そこから彼岸花が咲くエリアまで歩いて移動する作戦です。このルートは、ウォーミングアップにも最適で、読者の皆様にもおすすめできるアクセス方法だと思います。

天気予報では曇りのはずだったのですが、現地に到着すると、なんと太陽が顔を出しているではありませんか。
私の彼岸花への熱意に、空が応えてくれたのか、それとも単なる気まぐれか…
ともかく、青空と鮮やかな赤のコントラストを期待して足取りも軽やかでした。

「去年は早すぎたから、今年は一週間遅らせてきた私、天才!」と内心でガッツポーズをしたのですが、自然は私の論理的な計算をあっさりと裏切りました。結論から申し上げますと、今年は開花が少し早かったようで、一週間遅れは逆に遅すぎたのです。

一面の彼岸花が織りなす「赤の絨毯」を想像して進んでいくと、残念ながら、多くのエリアでは彼岸花がすでに茶色く枯れて、頭を垂れている姿が目につきました。「ああ、私の完璧なリベンジ計画が…」と、思わず天を仰ぎましたが、ここで諦めるわけにはいきません。

ここで一つの実践的な情報を。彼岸花というと赤が主流ですが、白い彼岸花も咲いています。私は以前、「白い彼岸花は赤よりも早く咲き終わる」と思い込んでいたのですが、今回、赤とほぼ同じタイミングで満開を迎えている白い彼岸花も見つけました。品種や植えられている場所によって、咲く時期は様々なんですね。

私の長年の彼岸花に対する「常識」が覆された瞬間でした。固定観念に縛られてはいけない、と花から教訓を得た気がします

さらに、まっすぐに並んだ彼岸花の列と、その横で雑草に埋もれかけているコスモスの対比も印象的でした。彼岸花が主役の座を堂々と占める中、ひっそりと咲くコスモスは、まるで人生の舞台の「健気な脇役」のよう。このコントラストもまた、写真のテーマとして面白いと感じました。

終点の目安となる県南総合防災センター前のエリアまで歩き続けましたが、この防災センターの端っこに近づくにつれて、本当に花はほとんど枯れていました。

つまり、今回の訪問で最もきれいに咲いていたのは、FUYOUアリーナ藤代側から歩き始めて比較的すぐの、密度の濃い一角だった、というわけです。

今回、最高の満開の絨毯を逃したことは事実ですが、私はこの「計算違い」から多くのことを学びました。自然相手の撮影において、情報収集はもちろん大切ですが、それ以上に「諦めずに歩き続けることで、予想外の感動に出会える」という真理を改めて感じたのです。

枯れてしまった花と、今を盛りに咲き誇る花が入り混じる姿は、まるで「生」と「衰退」の美学を見ているようでした。そして、白い彼岸花の意外な生命力。フラワーカナルは、ただ美しいだけでなく、生きる力や時間の流れを考えさせてくれる奥深い場所だと再認識しました。

この分析を活かし、来年こそは最高のタイミングでこの地を訪れたいと、今から誓いを立てています。次は、開花情報が出始めたら、すぐにでも現地へ赴く「フライング視察作戦」を検討しようと思っています。そして、もちろん次はバイクで風を切って、爽快な気分でカメラを構えたいですね。皆様も、ぜひこの美しいフラワーカナルで、ご自身のベストな一枚を見つけてみてください。

【茨城県】取手市|小貝川フラワーカナル
基本情報コメント:フラワーカナルとは花の運河という意味です。春にはポピー、秋にはコスモスが小貝川沿いに約1.1km、運河のように咲き誇ります。小貝川リバーサイドやポニー牧場があります。花の見頃:5月中旬:小貝川フラワーカナル「春の花祭り」5...

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