初夏の陽射しに誘われて、あけぼの山農業公園へ紫陽花を探しに出かけました。
時期は少し過ぎていたものの、公園は今まさに、季節が静かにバトンを渡していく瞬間に満ちていました。
新休憩所のそば、小さな池では、蓮の花が静かに水面を彩り始めていました。
つぼみもあちこちに顔をのぞかせ、これから次々に花開いていく期待感に包まれます。
池の葉の上では、じっとこちらを見つめるカエルの姿。
どこかユーモラスで、でも自然との距離がぐっと縮まったような気がして、心が和みました。
毎年楽しみにしている紫陽花を撮影しようと足を運んだのですが、今年は足元の雑草が多く、なかなか近づけませんでした。
果樹園の横の畑ではポピーは枯れ、キバナコスモスが花開かせていました。
若干ポピーも残っていました。
風車の前にある池では、蓮の葉が大きく育ち、その合間からのぞく蕾が、これからの季節の楽しみを予感させてくれます。
その近くの畑では、ひまわりの芽がすくすくと空へ向かって伸びており、夏本番に向けての準備が着々と進んでいるようでした。
花の状態もあまり良くなく、少し残念。
どうやら紫陽花の見頃はすでに過ぎてしまったようです。
あじさい通りを歩いても、花の数は例年に比べて少なめでした。
それでも、ところどころに淡く優しい色を残しながら、短い見頃を名残惜しむように咲いていました。
満開の時期を逃してしまったのは残念ですが、その代わりに、この時期ならではの表情に出会えたのかもしれません。
売店裏の広場から本館へと続く通路沿いには、ぽってりと丸い形が可愛らしいお多福紫陽花が咲いていて、梅雨時の柔らかな光とよく似合います
本館前の花壇には、色とりどりのダリアが鮮やかに咲き誇っており、歩く足元を華やかに彩ってくれました。
毎年楽しみにしているお気に入りの紫陽花が、なんと株ごと抜かれており、思わず立ち止まってしまいました。
その隣の紫陽花も好きな品種だったのですが、花が少なく、少し寂しい気持ちに……。
それでも、季節が巡るたびにさまざまな花が顔を見せ、別れと出会いをくれるのが、このあけぼの山農業公園の魅力。
今回は見頃を逃した紫陽花の代わりに、初夏から夏へと向かう花たちのリレーを見ることができました。
次はひまわりが咲き誇る頃に、また訪れてみたいと思います。

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