2025年も残すところあとわずかとなりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。 私は先日、今年の撮り納めとして、私のホームグラウンドとも言える「あけぼの山農業公園」へと足を運んでまいりました。

結論から申し上げます。 ……やってしまいました。 意気揚々と現地に到着した私を待っていたのは、静まり返った正門と「休園」の文字。 なんと、26日からお休みに入っていたのです。 「クリスマスまで開いているなら、28日も当然開いているだろう」という、根拠のない自信に基づいた私の完全なリサーチ不足でした。論理的な予測が、見事なまでに直感に裏切られた瞬間です。

しかし、転んでもただでは起きないのが私の性分です。 園内には入れずとも、その周辺にはこの時期ならではの冬の表情が溢れていました。
まず目に飛び込んできたのは、果樹園南側にある休憩所横の池。 夏には美しい蓮の花が咲き誇るあの場所が、今はカチコチに凍てついていました。

さらに果樹園横の畑へと歩を進めると、立派な霜柱が地面を覆い尽くしています。 この霜柱、踏みしめるときの「ザクザク」という感触が、なんとも言えず心地よいのです。 童心に帰って、あえて霜柱の多い場所を選んで歩く自分の姿を客観的に見ると、少々滑稽だったかもしれません。しかし、五感を刺激するこの冬の音と感触は、厳しい寒さの中でのささやかな楽しみと言えるでしょう。

公園のシンボルである風車前の池も、半分以上が氷に閉ざされていました。

そんな中、一匹の猫さんと目が合いました。 その表情は、まるで「お前、休園日なのによく来たな」と、私のうっかりミスを笑い、何か悪だくみでもしているかのような、実に不敵な面構え。

思わず苦笑いしながら、私は展望台へと登り、冬の静寂に包まれた風車周辺の全景を写真に収めました。

さくら山へ移動すると、落葉した木々が寒空の下で身を縮めているようでした。 しかし、そんな冬枯れの景色の中に、アーコレードのピンク色の花が数輪、健気に咲いているのを発見しました。 冬の厳しさに抗うように咲くその姿に、生命の力強さを感じずにはいられません。

その後、近隣の布施弁天(東海寺)へ。

突き抜けるような青空のもと、手水舎に飾られた花手水が彩りを添えていました。 本来なら、公園内の水仙を撮影して年賀状の素材にするつもりでしたが、こればかりは仕方がありません。咲いているかどうかも分からぬまま帰るのも、また一興です。
今回の訪問で改めて感じたのは、自然は人間の都合(カレンダー)などお構いなしに、その時々の美しさを見せてくれるということです。 休園日というハプニングはありましたが、冬の静けさや、氷の冷たさ、霜柱の感触など、普段の賑やかな公園では気づかなかった魅力に触れることができました。
皆様が訪れる際は、ぜひ事前に開園カレンダーを確認することをお勧めします。12月26日から年末年始はお休みですので、ご注意くださいね。 ただ、たとえ園内に入れなくても、周辺の散策だけで十分に冬の情緒を味わえる、本当に懐の深い場所です。
最後になりますが、あけぼの山農業公園の職員の皆様、今年も一年間、素晴らしい風景を維持していただきありがとうございました。 来年は早々に、咲き始めた水仙の様子を見に、今度はしっかり開園日を確認して再訪したいと思います。


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